医師の追加意見書なく,自賠責の異議申し立てが通り,14級を取得した事例

この事件では,私達弁護士がサポートさせて頂く前に,被害者であるご依頼者について,相手方保険会社が進めた自賠責の手続で,後遺障害の存在が否定されていました。

 

後遺障害診断書の内容も,我々が関与していないので,非常に良くない内容になっていました。

 

しかし,ご依頼者は,交通事故による頚部捻挫の結果,日常生活や仕事に支障をきたすほどの痛みを訴えておられました。

 

そこで,私達弁護士は,そのご依頼者が通院していた病院の先生に事前にお手紙を送ってアポイントを取り,ご依頼者ともに,その先生に面談に行ったのですが,事前にお手紙をお送りしてアポイントまで取っていたのに,そのお医者さんは「なんで弁護士が来るんだ!」といきなり怒声を浴びせられ,その後も,後遺障害の存在は認められながらも,一切協力しないという態度を取られました。

 

そこで,弁護士としては,その病院の先生からの追加の意見書などは一切いただけなかったのですが,そのお医者さんが「後遺障害があると考えたから後遺障害診断書を書いているのだ」とおっしゃっていたことなどを面談報告書としてまとめるとともに,ご依頼者の日常生活やお仕事における不便を陳述書の形でまとめるなどして,異議申し立てを実施しました。

 

その結果として,異議申し立てが認められ,14級の後遺障害が認定されました。これによって,ご依頼者の損害賠償額は,金300万円以上増加しました。

 

弁護士 牧野誠司