代車(レンタカー)の利用
交通事故にあって被害者が乗っていた車が損傷した場合、その車を一定期間、修理のために預けなければなりません。
このような期間中、被害者の方がレンタカーを利用されることがあります。
レンタカー使用料も、損害として加害者に対して請求することになりますが、その際に、注意すべきことがあります。
まず、被害者のレンタカー使用が必要ではないと思われる場合、レンタカー使用料は加害者に請求することができません。
具体的には、被害者がほかに自動車を保有している場合は通常レンタカー使用の必要性はないと判断されます。
次に、レンタカーの種類は修理中の被害車両と同種のものである必要があります。
レンタカーは、あくまで「被害車両の代わり」として利用するからです。
また、レンタカーを使用する期間として相当であると認められるのは、通常1週間から2週間程度です。
これ以上の期間レンタカーを使用する必要が生じたときは、あらかじめ加害者側の保険会社と相談することをお勧めします。
例えば、示談が成立するまで1カ月以上を要した場合、その全期間にレンタカーを使用したとしてもその全額を加害者に請求できなくなるおそれがあるということです。
他にも、レンタカー使用料を加害者にスムーズに支払ってもらうためには、様々な注意点があります。
もしご心配でしたら、一度弁護士にご相談されることをお勧めします。
(弁護士松本政子)