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医療法務の知恵袋

医療法務の知恵袋(7)【ガイドラインの検索方法】

 

医療法務の知恵袋(7)【ガイドラインの検索方法】

 

 

前回の知恵袋において,医療裁判の世界では,お医者さんにミス(過失)があったか否かは,当時の医療水準に照らして判断されること,そしてその当時の医療水準を判断する上では,各学会等が発表しているガイドラインが重要視されていることをお話させていただきました。

 

その後,その知恵袋をお読みいただいた方から,「現在,日本で各学会は山ほどある。その中で関連するガイドラインを逐一探すことは大変骨の折れる作業だ。何かよい方法はないのか。」とのお問い合わせがありました。

 

確かにその通りでして,私の知る限り,日本には,診療分野別に多数の学会が存在します。

 

その中から,逐一,関連するガイドラインをリサーチすることは,やや大変な作業といえます。

 

しかしながら,私がガイドラインを調べる際,よく使っているインターネットサイトがありまして,それは以下の医療情報サービスMinds(マインズ)という団体が運営するサイトです。

 

 

http://minds.jcqhc.or.jp/n/medical_user_main.php#

※厚生労働省委託事業:EBM(根拠に基づく医療)普及推進事業により公開されているインターネットサイト。

 

 

このマインズのサイトでは,質の高い医療の実現を目指して,患者と医療者の双方を支援するために,診療ガイドラインと関連情報が提供されています。

 

ここでは,相当広範囲に渡ってガイドラインが公開されており,情報収集には大変役立ちます。

 

もっとも,他方で,ガイドラインによっては,サマリーしか公開していなかったり,サマリーすら公開されていないものもありますので注意が必要です(その場合でも,ガイドラインの存在自体の情報キャッチには役立ちます)。

 

またマインズ内部において,質・信頼性の高いガイドラインと評価したもののみが掲載されているため,すべてのガイドラインが網羅されているわけではない点にも注意が必要です。

 

 

(弁護士 髙橋健)

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