迅速かつ正確な事実関係の把握

危機・不祥事・不正が発覚したときに、実は、何より大切なのは、「迅速かつできる限り正確な事実関係の把握」です。事実関係を正確に把握できなければ、メディアコントロールや、警察への対応などにおいて、誤った対応(天ぷら油の火事に水をかけるようなものです)をしてしまい、リスクの炎は大災害につながることになります。

著名人が、闇営業に関連して、メディアに対して、「お金は一切もらってません」と述べていたのに、後でお金を受け取っていたことが発覚し、芸能界を追われてしまったケースなどは、皆様の記憶に新しいかもしれません。これは、リスクの炎が爆発してしまった事例です。リスクの炎が拡大・爆発することを防ぐためには、認めるべきは認め(嘘や事実と違うことは言わない)、否定すべきところは否定する(不当な疑いを回避する)、という点についての適切な判断が欠かせません。そして、そのためには、「その事件の事実関係・真実はどうなっているか」という点についての正確な把握が必要不可欠である、ということになります。

しかし、このような判断や事実関係・真実の把握は、一般の方には極めて困難であり、まさに、プロでなければできない(プロであっても非常に難しい)作業です。誰もが「目の前にいる人」の話には流されてしまいますし、しかも、危機発生時においては、メディアや警察に対する対応は全く時間を与えてくれず、「すぐにメディアに話さなければならない」「適時開示のためにすぐにプレスリリースをしなければならない」「明日警察の取り調べを受けなければならない」という、緊急・異常な状態の中で、「即時」に事実認定をして、事実を認めるか認めないか、否定すべきか否定すべきでないか、を判断しなければなりません。このようなことを一般の方が行うのは極めて至難というほかありません。

Risk Management Lawyersは、
訴訟等で証拠から事実を読み取ることに精通したプロ集団です

我々「法曹実務家」(弁護士・検察官・裁判官)は、一般には法律家だと思われているかもしれませんが、実は、毎日毎日、「証拠から事実を認定する作業」や、「ある人が本当のことを話しているかどうかを見極める作業」、あるいは、「様々な事実について、『確実性』のランク付けをする作業」を行っているのです。法曹である我々にとっても、事実認定というのは至難を極める作業ではありますが、毎日毎日それを行っているので、「危機対応時の迅速な事実認定」と、それに基づく予測(どの事実は後にひっくり返る可能性があるが、どの事実は固い事実か)や判断(何を認め、何を否定するかの判断)の力は、一般の方に比べて一日の長があることは間違いありません(世の中の「調査委員会」と呼ばれる組織に、弁護士や、元裁判官、元検察官が選ばれるのはこのような理由からです)。

当事務所は、このような、常日頃から培った事実認定力(証拠収集力及び証拠評価力)と、それに基づく予測・判断を、危機発生時直後から迅速にご依頼者に提供することで、ご依頼者がリスクの炎を拡大させることを防ぎ、メディアコントロール、警察対応、事件の当事者への対応等の「問題解決の基盤」(証拠の収集と、事実認定と、予測)を構築します。