顧問契約の範囲内で書面作成をサポートした事例

原萌 野

  • 企業法務

建設事業を営む弊所顧問先企業様より、関係者に交付する予定の書面(覚書)について作成のご依頼がありました。当該書面は、顧問先企業様が施工後の不具合に関する補修責任を約束するもので、今回の施工途中に、一度、不備が生じてしまったことから、関係者より、施工を再開する条件として、数日以内での作成・交付を求められているとのことでした 。

この点、顧問先企業様の施行業者としてのお立場上、施工不備が生じれば一定の法的責任(補修責任)を追う可能性は非常に高いものの、漫然と補修責任を約束する書面を交付してしまうと、将来的に不当に過大な責任を負うリスクが生じることから、弊所からは、関係者の納得を得やすい内容でありつつ、顧問先企業様の法的リスクを合理的必要的な範囲に限定する内容の書面を作成の上、提供しました。そして、顧問先企業様においては、当該書面を関係者に交付した後、無事、施工を再開することがかないました。

本件は、ご相談より数日以内での対応が求められるタイトな事案ではありましたが、別途の追加料金をいただくことなく、顧問料の範囲内で迅速かつ的確なサポートを提供する形で顧問先企業様の円滑な事業継続に貢献することができました。