通所介護サービスと認知症対応型通所介護サービスの違い  

福祉事業の専門法令知識

福祉ガードコラム

通所介護サービスと認知症対応型通所介護サービスの違い 

1 通所介護サービスとは

 通所介護サービス(介護保険法第8条第7項)、いわゆるデイサービス事業は、居宅要介護者に特別養護老人ホームや老人デイサービスセンター等に通ってもらい、入浴、排泄、食事等の介護、生活等に関する相談・助言、健康状態の確認その他必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うサービスです。

通所介護サービスには、平成27年度の介護保険法改正により、地域密着型サービスへ移行したものとそうでないものがあり、その違いは、一言でいうと小規模なもの(18人以下)のものが地域密着型、19人以上の大規模なものが通常の通所介護サービスということになります。

地域密着型サービスとは、住み慣れた地域で、多様かつ柔軟なサービスを提供するための枠組みであり、事業所や施設がある市区町村にお住まいの方の利用が基本となる点など、定員数以外にも異なる点もあります。

《参照:「介護事業所・生活関連情報検索「どんなサービスがあるの?」(厚生労働省ホームページ)」

「通所介護」https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/publish/group7.html

「地域密着型通所介護」https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/publish/group25.html

 2 認知症対応型通所介護サービスとは

認知症対応型通所介護サービス(介護保険法第8条18項)とは、地域密着型サービスのうち、認知症高齢者が通所して、入浴、排泄、食事などの介護や機能訓練を受けるサービスです。

認知症対応型通所介護サービスは、定員が12名以下と定められ、管理者が、都道府県が実施する認知症対応型事業管理者研修を終了していることが義務付けられているなど、認知症高齢者により適切なケアを提供できるサービスとなっています。

基本的に通所介護サービスは、要介護者を対象とした介護保険法上のサービスですが、介護予防認知症対応型通所介護サービス(第8条の2第13項)については、要支援1、2の認定を受けた要支援者も利用可能です。

《参照:「介護事業所・生活関連情報検索「どんなサービスがあるの?」(厚生労働省ホームページ)」

「認知症対応型通所介護」https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/publish/group10.html 》

                                                                                           以 上

弁護士: 宮﨑はるか